彼の地へ。3.11 からのメッセージ



次女がね?
学校の図書室から借りてきたの。


本の表紙を見て、
本当はあのときのこと
思い出したくなかったけど、
だけど気になったから。

読んだらすごくよかったから。




11歳の娘も、今も何かを思っているんです。






私が心に響いた一部を、
抜粋してみました。












沈黙の街に
ひっそりと
桜の花が咲く。

神隠しにあったように
人ひとりいない通りを
風が横切ってゆく。

自然は変わりなく
生命を営み続けている。
それなのに
故郷は寂しいままだ。

都会は不夜城のように
活気にあふれている。
それなのに
故郷は疲れたままだ。

彼らの時を止めた
本当の理由は何か。

奪われた未来の
本当の呼びかけは何かー。

それを探すことが
私たちの約束である。

それに応えることが
私たちの闘いである。












東日本沿岸にいた
君たちだけが
この試練と出会ったのか。
フクシマで暮らしていた
君たちだけが
この重荷を背負ってゆくのか。

そうではないはずだ。
どこにいても
同じ日本で
同じ時を生きる者はみな
その試練と出会い
その重荷を背負っている。

私たちはこれから
どう生きてゆくのか。
この国がたどるべき道は
どこにあるのか。

どの国も経験がなく
誰も答えを持たない問題が
人間の未来を左右する。

それに挑まずに
進むことはできない。
それを無視して
生きることはできない。













見えない敵から
身を守るために
人々は家に
閉じこもった。

忍びよる放射能を
遮るために
人々は防護服に
身を包んだ。

すべての生命が
自然に支えられていても
遠ざけるほかないのだ。
生きることは
つながることでも
断ち切るほかないのだ。

何という苦渋であり
何という矛盾だろうか。

それは
天災にも人災にも収まらない
人間の文明がもたらした災厄。

人は
新しい未来を
導かなければならない。
その歴史と遺産の負の重力を
突き抜けなければならない。










11歳の10年後、20年後、

幸せな日々でありますように。。
















Posted by タケル at 2014年02月06日19:47